介護のとらえ方
介護福祉士資格が成立して以降、介護という言葉が、専門的な意味合いをもって語られることが多くなった。
しかしながら、この言葉自体は、元来、それほど専門的な内容をもつものではなく、主として高齢者や障害者・児など、心身に不自由がなければ多くの人が自分自身で行う身の回りのことを、誰かが世話をするということを意味していた。
したがってその中心的な担い手は、歴史的には家族であった。
介護とは、まず第一に家族によって行われるもの(家族介護)である。
家族介護は、原則として家庭において行われるもの(家庭介護)であり、在宅福祉サービスが未整備の時代においては、家族介護、家庭介護、在宅介護の三つの言葉は、ほぼ同義語であったといってよい。
第二に登場するのが、家族介護ができなくなった場合であり、家族に代わって、社会がこれを行うことになる。
原則として家族が行うべきであるという時代において、家族ができないということは、事実上在宅介護が困難であるということを意味する。
これに対応するのが、施設や病院に入所・入院させての介護(施設介護)である。
今日でも、一部に存在する「在宅か施設か」という二律背反的な時代の到来である。
介護における二律背反的な発想というのは、介護の担い手と介護の場とを一体的にとらえることにより起こる。
すなわち、在宅介護=家族、施設介護=職業という構図である。
この構図が崩れ始めるのは、在宅福祉という考え方の浸透と関係がある。
これは、介護の担い手と介護の場とを別々のものとしてとらえるということであり、また家族による介護を全面的にではなく、一部のみ肩代わりするということである。
新たな介護形態としての在宅介護サービスの出現である。
これは、在宅介護が家族介護のみではなく、要介護者の自宅において提供される社会的介護サービス(在宅介護サービス)をも含めて使われる時代の到来を意味する。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップカテゴリー:介護の仕事
トラックバック(0)
http://www.loan-me.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/2932
