声や構音の障害(音声障害)
声は、肺から吐き出された空気が声帯を振動させることによって作り出されます。
声帯は喉頭の骨に左右一対張られており、筋肉の働きで、扇子の開閉のように一方の端だけ閉じたり開いたりするつくりになっています。
声帯を動かす反回神経の麻痺で声帯が開きっぱなしになったり、声帯にポリープなどの邪魔なできものができて合わさる時に隙間があると、かすれ声になったり、ガラガラ声になったり、声の質に異常が現れます。
質的に異常な声を専門的には「噴斉」といいます。
時には、息だけでまったく声が出なくなる「夫声」の状態になることもあります。
声質、大きさ、声の持続時間などが、その人の年齢や性別、環境からかけはなれている場合に「音声障害」と呼ばれます。
音声障害は、喉頭の炎症や腫瘍だけではなく、ホルモン療法の副作用などでも引き起こされます。
声を使いすぎることで音声障害になることもあります。
子供は声帯がまだ丈夫ではないうえ、むやみに声を張り上げることが多いので音声障害になりやすく、「学童暖声」と呼ばれます。
器質的な原因は明らかではないのに、話そうとするとささやき声や絞り出すような不自然な発声になるなど、
心の問題が発声に影響していると考えられる童戸障害もあります。
運動性構音障害
発音には数多くの筋肉や神経の働きが必要です。
脳梗塞や脳出血、脳腫瘍などの脳の病気で、口や舌など発音に関係する器官の筋肉の力が落ちたりこれらの筋肉を動かす神経がうまく働かなくなり、
今までのようなきちんとした倍音ができなくなった状態を「運動性構音障害」と呼びます。
運動性構音障害では、音が歪んだり声が鼻にかかったりして、聞き取りづらい話し方になります。
発音にメリハリがなくなったり、ろれつがまわらなくなったりするだけではなく、話す速度やリズムが乱れて、聞き取りづらくなる場合もあります。
異常が生じた脳の場所、病気の性質によって、いろいろな発音の異常が現れます。
声の異常も同時に起こることが多く、声質が悪くなったり、低くなったり、小さくなったり、今までのように長く続かなくなったりします。
このような変化には、発音に関係する筋肉や神経だけではなく、身体を支える筋力や呼吸に関係する筋力の低下も関係しています。
機能的構音障害
発音をつくる器官そのものにはとくに問題がないのに、発音の学習がうまくいかないことがあります。
「からす」が「たらす」、「けむし」が「てむし」、「こい」が「とい」になるなど、
たとえば「か行」の音が言えないため「た行」の音に置き換えて発音してしまうような状態を「機能的構音障害」といいます。
といっても、このような状態はその子供の発達状態と照らし合わせて考えなくてはなりません。
牛乳のことを一歳半の子供が「にゅうにゅう」と言っていてもおかしくありませんが、
これが言語発達に問題がない五歳の子供の言葉だとすると明らかに問題です。
日本語の発音がなかなか学習できないだけではなく、口の真ん中から息を出すところを横から出したり、
ノドを使って発音するなど、時には通常の日本語にはないような発音を身につけてしまうこともあります。
このような、誤った発音を意識しないまま成人することも稀ではありません。
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