言語聴覚障害について
言語聴覚障害の問題は、単に言葉が不自由だというだけのことではありません。
ふつうの病気では、
「お腹が時々さすように痛い」
「頭のてっぺんがずきずきする」
など、言葉によってその大変さを伝えることができますが、言葉の障害の場合には、その肝心の訴えがうまくいきません。
自分がどんなことを考えているか、どのように感じているか、どんなことがうれしいか、などの自己表現もうまくいかないでしょう。
常に言いたいことが言えないというストレスにさらされ、駄々をこねたり物に当たり散らすなどの憂さ晴らしをしたり、自分は周りから理解されていないという疎外感、孤独感に陥ったり、馬鹿にされていると感じて攻撃的になったり、
逆にあきらめてしまったりするなど、言葉が不自由な状態は不安定な心理状態を引き起こしやすいのです。
さらに、言語聴覚障害の大変なところは、自分の社会的な基盤そのものを失う可能性があることです。
手足の不自由はないにもかかわらず、言葉が不自由になったために今やっている仕事をあきらめざるをえない患者さんは決して少なくありません。
言語聴覚障害によって、経済的、精神的な拠り所を奪われることは、自分自身に対する価値観の喪失にもつながりかねない極めて深刻な問題です。
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