ST(言語聴覚士)の社旗制度の不備について
医療の分野で働くSTは保険請求で評価・訓練を行っていますが、
まだまだリハビリスタッフとして一緒に働くPTやOTの保険点数よりもかなり低く抑えられているのです。
このため、経営的に採算が取れないことがSTの採用をためらう要因になっているのではないかという指摘もされています。
福祉分野では、介護保険がスタートしたことで、とくに成人のSTの訓練がなくなったり、減らされたりする動きがあります。
教育分野では、「ことばの教室」の担当者は基本的に教員なので、必ずしもST資格を持っているわけではないという問題があります。
STも文部科学省の「特殊教育認定試験・自立活動(言語障害教育)」を受ければ、「ことばの教室」で働くことができますが、
必ずしも門戸が広く開かれているわけではないという現状があります。
このような社会制度の不備、矛盾を見据え、言語聴覚障害児者の利益を代弁した活動を行っていくのも、今後のSTに課された課題です。
日本のSTの養成コースは、高校卒業後三〜四年の専修学校、短大、大学、大学院および短縮コースと実に多様で、STにつながる道が一人ひとりの事情によってたくさん開けているという良い面もありますが、
道が一本化していないことによる混乱が起こらないとも限りません。
今後、どのようにしたらSTにとってもSTが支える患者さんにとっても、言語臨床の場をより良いものにしていけるのか、
考えていかなければならない問題は山積しています。
国家資格ができて、今やっと日本の言語聴覚障害学がスタートラインに立ったともいえるのです。
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