視能訓練士の歴史
視能訓練士が医療の一翼を担う国家資格として正式にスタートしたのは1971年のこと。
この年に「視能訓練士法」ができ、最初の国家試験が行われた。
しかし、1991年に養成施せつ設が8校に増えるまでなかなか養成が進まなかったため、制度ができて30年あまりが経過したにもかかわらず、これまで社会に出た視能訓練士は2003年頃には約5000人程しかいなかった。
視能訓練士の歴史を振り返ってみよう。
視能訓練士という名称ができたのは法律が制定された1971年だが、弱視や斜視の矯正を専門に行う「視能矯正専門職」が誕生したのは1957年のこと。
当時は弱視や斜視の矯正訓練の専門家としてスタートした。
その後、アメリカやヨーロッパですでに医療専門職として活躍していたORT(Orthoptist:視能訓練士)を参考に、日本でも眼科医療に参加・貢献できる国家資格とするよう求める声が起こった。
それを受けて、1965年に厚生省(現・厚生労働省)内にORTの資格化を検討する委員会が発足、1968年には日本眼科医会が視能訓練士認定試験の実施を決め、翌1969年に第1回の視能訓練士認定試験を実施、85人の視能訓練士が誕生した。
この試験が国家試験となったのはその2年後だった。
視能訓練士はこうして国家資格となったが、法律で認められた業務は、
「医師の指示の下に、弱視、斜視など物を見る機能(両眼視機能)に障害のある者に対しその機能回復のための矯正訓練及びこれに必要な検査を行なうこと」(視能訓練士法第二条)とされたため、まだ一般の眼科治療チームの一員として迎えられたわけではなかった。
この希望が叶うのは、1993年の視能訓練士法改正。ここで初めて「(第二条に規定する業務のほか)医師の指示の下に、眼科検査を行なうこと」(同法第17条)、
さらに「診療の補助として両眼視機能の回復のための矯正訓練及びこれに必要な検査並びに眼科検査を行なうこと」(同第二項)と定められ、
眼科においては看護師とならんで医師の診療の補助としての矯正・リハビリとそのための検査、さらに眼科一般検査を行えることになった。
医療専門職種としての視能訓練士が名実ともに確立されたのはこのときだったといえるだろう。
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