視能訓練士
視能訓練士の仕事 斜視・弱視の矯正訓練
昔から「目は心の窓」とか「目は口ほどにものを言い」と言われているように、私たちにとってものを見る能力、つまり視力は五感のうちでも非常に大切な機能です。
しかし、この視力は生まれた時から備わっているわけではありません。
生後間もない赤ちゃんは、ものの明暗がわかる程度で、形として認識することはできません。
それが日がたち成長するにしたがって発達し、およそ6歳くらいまでには大人とほぼ同じ視力にまで到達するのです。
ところが、何らかの原因により視力が十分に発達できないことがあります。
幼い子供だと、ものがよく見えないということがわからず、大人にそのことを訴えることもできないため、発見が遅れてしまうケースがあるのです。
子供の斜視や弱視は、早期に発見すればある程度回復できるといわれています。
そんな斜視や弱視の子供達のために、精密屈折検査や両眼視機能検査を行い、治療、訓練を行うのが視能訓練士の仕事の一つです。
幼い子供達との根気強い二人三脚が求められる仕事ですので、子供と接することの好きな人でないとつとまりません。
訓練で視力を回復できることもありますし、眼鏡をかけることで斜視を矯正することができます。
視能訓練士という名称から、前に述べたような斜視や弱視の子供の視機能訓練がその主な仕事と思われがちですが、現代の視能訓練士の仕事はもっと多岐にわたっています。
もともとわが国における視能訓練士の歴史は、戦後間もない頃の斜視・弱視の矯正訓練を行う専門職の誕生にはじまりました。
それが眼科医療技術の発達にともなって、「眼科一般分野での視機能検査」や「視力低下者へのリハビリ指導」にまで活躍の場を広げてきました。
そんな歴史的な経緯もあって「視能訓練士」という名称が現在でも使われているのです。
1971年、「視能訓練士法」が制定され、国家資格となり第1回の視能訓練士国家試験が行われました。
この時、全国で85名の視能訓練士が誕生しました。
その後、視能訓練士は、病院、診療所、大学、保健所、研究機関などでなくてはならない医療技術者として活躍しています。
視能訓練士になるには眼科全体の幅広い知識が必要
視能訓練士の仕事は、斜視・弱視の矯正訓練のほかにも、視力の異常を早く発見し治療するために、適切な検査や矯正を眼科医師の指導のもとに行っています。
視能訓練士が行う視機能検査の主な項目は、視力、視野、屈折、調節、色覚、光覚、眼圧、眼位・眼球運動、瞳孔、涙液・涙道などです。
正確な検査結果を得るために、検査を担当する視能訓練士には眼科全体についての幅広い知識が要求されます。
視能訓練士の需要と将来性
視能訓練士の需要は、眼科のある病院はもちろんのこと、眼科の診療所においても医師をサポートする技術者として増加しています。
昭和30年代の高度成長の頃から、私たち日本人の生活は、食生活を中心に大きく変わってきました。
それに伴って高血圧・糖尿病など生活習慣痛を原因とした視力障害が増えています。
また、高齢社会を迎え、白内障や緑内障といった高齢者特有の病気が増加傾向にあります。
医療の現場において、そんな視力障害の患者に対して適切な治療を行うためにも、これらさまざまな疾患に対して十分な知識と経験をもつ視能訓練士の役割が今後ますます重要になっていくものと思われます。
視能訓練士の就職先〜 病院や眼科医院 〜
視能訓練士の就職先は、視能矯正や検査設備の整った総合病院、大学病院、国公立病院が主なところですが、最近の傾向として眼科医院などに就職するケースも増加しています。
今までは、眼科医院では検査等も医師が行うことが多かったのですが、医師の仕事が多岐にわたるようになったため、専門職を求めるようになっています。
一般的には養成校に医療機関から求人がきて、国家試験受験の前に内定する形が多いようです。
勤務時間は、病院の場合診療時間内に終わるので、規則正しく勤務できます。
また、急患の呼び出し等もありません。
給与は、その病院の給与体系によりますが、公務員並と考えればいいでしょう。
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