細胞検査士の細胞診という仕事
細胞診は、早期治療をするうえで必要とされる大切な検査法です。
細胞診は、工学顕微鏡を両手で微妙に調整しながら、ひたすら悪性細胞だけを肉眼で追い、それぞれの所見を記録していくという、ほとんど椅子に座ったままの仕事となります。
また、直接には患者さんに接することのない仕事ですし、狭い検査室の中だけで過ごすことになりますから、この仕事はまず第一に、根気と集中力が必要となります。
また、細胞検査士は、たとえば医師から依頼された患者さんの生活背景にある状況など、医師が記録した問診票を見て、なぜこの患者さんは細胞診をするのだろうかといった視点で検査に臨みます。
ひたすら悪性細胞だけを探すという地味な作業ですが、
ミクロの世界に想像力をめぐらせながら、一人ひとりの患者さんの細胞の微妙な変化を見逃さない技術に役立てています。
細胞診は、細胞のすがたやありさま、あるいは色の変化を見て診断をする形態学ですから、ある程度の経験を積まないとなかなか悪性細胞を見つけることはできません。
また、同じ細胞を見ても所見、つまりそれを大きいとみるか、あるいは小さいとみるかは細胞検査士によってそれぞれ違います。
したがって診断については、細胞診をした人によって、ガンであると判断したり、しなかったり、それらの境界域もあいまいですから、医師との行き違いなども生じます。
こんな時は、細胞検査士としての自分の判断をきちんと主張できることが大事といえる仕事です。
このように細胞検査士独自の所見は、医師も気がつきにくいような悪性細胞を発見することにもつながります。
とくに細胞診でガンの早期発見ができた時には、この仕事の幅広さや重要さをとても強く感じます。
患者さんの主治医から、
「あなたの診断が正しかったよ、ありがとう」
といわれたときは、この仕事のやりがいを実感できる瞬間です。
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