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臨床工学技士の仕事・業務は、まだ発展途上
高度先進医療とともに歩んできた臨床工学技士のかかわる機器やその業務は、医療現場の専門分化がすすむなか、これからとくに重要な役割を担う専門職として位置づけられてくると思います。
ですから吸収する医療知識や工学技術も年々高度になり、臨床工学技士の質、量ともに精度の高い技術が求められています。
臨床工学技士の学会、関連する医師の学会、たとえば、日本透析学会や、日本腎臓学会、あるいは日本人工臓器学会や日本泌尿器学会などの研修やセミナーに参加して専門性を高め、学術的な活動を行うことも重要です。
また、各都道府県にある臨床工学技士会では自主的なセミナーなども行っています。
臨床工学技士は誕生してから日が浅いということもあり、患者さんたちからもまだよく知られていないというところがあります。
病院でもそれぞれの診療科ごとに分散して配置されることが多く、看護部や、検査部、放射線部などのように、
臨床工学技士センターのような組織として設置されている病院は、まだまだ少ないという現状にあります。
また、臨床工学技士の専門性は、人工心肺や人工腎臓など、それぞれの医療専門分野にも共通して行われる医工学技術という性質のものですが、
実際には臨床工学部門が設置されていない病院では、それぞれの医療の専門分野ごとの中だけの業務に限られてしまっています。
最近では、臨床工学部門があってオールマイティの仕事ができる病院に就職したがっている学生が多いということもあるようです。
医療の進歩そのものも日進月歩で研究開発がすすめられています。
そういう医療の進歩や研究に、自分たちもかかわりながら、自分たちの技量や精度を高めていくという、臨床工学技士の将来性・発展性を、これから臨床工学技士目指す人たちには理解して欲しいと思います
カテゴリー:臨床工学技士
臨床工学技士の仕事内容
臨床工学技士の資格ができるまでは、日本腎臓学会や人工臓器学会など、それぞれの学会レベルの認定資格でした。
この認定資格は現在も、チームスタッフである看護士さんや関連する職種の方々が透析技士の専門知識を習得していますし、臨床工学技士もこれらの学会でより高レベルな技術の吸収や研究などに取り組んでいます。
腎臓は尿をつくり毒素を排泄し、必要な水分や成分をふり分け調整する大事な臓器です。
透析は、腎臓の機能が一時的に低下した急性期の方や、治癒することなく慢性的に全く機能を失った方に、人工的な材料を使い、血液を介して腎臓の機能を補助する治療法です。
臓器移植は、最近になって少しずつ行われるようになりましたが、まだまだ一般的に行われるということにはなっていません。
したがって、人工腎臓のひとつの方向として血液透析を行っているのです。
この透析による血液浄化治療は、大切な腎臓の機能を失ってしまった慢性腎不全患者にとって、尿をつくり、からだじゅうの老廃物を処理するためになくてはならない、人工腎臓の補助的な役割を果たしています。
原因となる糖尿病性の腎疾患の透析患者は増加の傾向にありますから、臨床工学技士の担う治療業務は増えていくことになります。
血液透析とは、血液中の有害物質をとりのぞくために、ダイアライザーという、白くて細い繊維の束がぎっしり詰まった半透明の筒を通して浄化させる装置で、
ナトリウムやカルシウムなどの電解質を組成して正常化させ、本来の腎臓の機能に近づけるために行う治療法のことです。
現在、血液透析を行っている患者さんは、全国に20万人います。
そのほとんどが、1回4~5時間かかる透析を1日おきに行っています。
したがって、勤務時間はいつも一定しているというわけにはいかないことが多いですね。
また、患者さんとのおつきあいも長く、10年、20年という方もいます。
小手先で済まされる仕事ではない
臨床工学技士の業務は、医師の指示のもとに透析器をはじめとする生命維持管理装置のコントロールを行うことですが、
血液透析の場合、治療が長期にわたるということで、5年から10年経って合併症が現れることがあります。
ですから、臨床工学技士は、単に電子機械を扱えればよいということでは済まされず、医療知識を熟知している必要があります。
血液透析を行うために訪れる患者さんたちは、その日の身体状況をチェックするため医師の診察を受け、その後それらの医師の指示書をもとに、臨床工学技士が透析装置の調整を行い、血液透析の治療が開始されます。
臨床工学技士の仕事そのものは、医師の指示書に書かれた具体的な指示にもとづいて、透析器のセッティングや調整を行いますが、
指示書には書かれていない患者さんのその日の状態や透析中の身体状況など、看護士の仕事とも違う側面から、患者さんとのコミュニケーションを介して接することの多い仕事といえます。
透析室では医師、看護士との連携はもとより、食事療法にかかわる栄養士やケースワーカー、
また、こころのケアを必要とする方への精神科医との連携も必要になります。
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臨床工学技士
臨床工学技士の誕生
心筋梗塞や狭心症など、ひと昔前までは命が助からなかった重症患者の治療も、著しい医療の進歩により、現在では多くの患者の救命に大きな成果をあげています。
これらの医療の進歩にともない、高度化する医療技術を支えるかたちで、20数年前から、それぞれの診療科に所属した人工心肺技士や手術室技士、ICU(集中治療室)技士、高気圧治療技士、透析技士といわれる人たちが働くようになり、
それらの技士たちは年々増加してきました。
このような背景のなか、それまでの各診療科の技士たちをまとめるかたちで、1987年(昭和62年)臨床工学技士法が制定され、国家資格として臨床工学技士が誕生しました。
臨床工学技士の仕事 生命維持管理装置の操作および保守点検
臨床工学技士は、「臨床工学技士の名称を用いて、医師の指示のもとに、生命維持管理装置の操作および保守点検をおこなうことを業とする者」と定義され、
かかわる機器のほとんどが、生命維持管理装置と呼ばれています。
生命維持管理装置というのは、生命の営みに欠かすことのできない呼吸機能や循環機能、あるいは代謝機能を失った人たちへの代替装置や補助装置のことをいい、
人工呼吸器や人工心臓、人工心肺装置や人工透析装置などのことをさします。
とくに人工透析は、透析治療が健康保険の適用になったことで、多くの慢性腎不全患者が、生命維持のための透析治療を受けられるようになりました。
現在、臨床工学技士の6割以上が、この透析を主とする血液浄化業務に従事しています。
臨床工学技士は、コンピュータや電子機器を応用したME(医用工学)機器を操作する医療技術者として、さまざまな治療業務に多面的にかかわっています。
このほかに臨床工学技士は、
心不全患者への大動脈バルーンの操作の補助や保守・点検、高気圧治療に用いられる高圧タンクの操作、手術室で用いられる設備機器の点検などを行います。
このように患者の生命と直結しながらも、医工学をきわめたエキスパートである臨床工学技士の仕事は、医師からの信頼も厚く、あつかう医療技術も高度化しています。
臨床工学技士の需要と将来性 医療施設からの求人が多く、臨床工学技士の職場の選択肢は増えている
臨床工学技士という名称のとおり、臨床工学技士の資格は工学と医学の両方にまたがっていて、養成校のキュラムも工学と医学がほぼ半々となっています。
とはいえ、短期間に両方を修得するのはとても大変なことです。
全国の養成校をまとめる役割の「日本臨床工学技士教育施設協議会」では、高校からの進学の相談や、病院や企業からの求人についての問合せに応じています。
また、就職については透析を行っている医療施設からの求人が多く、生活習慣病である糖尿病性の腎不全患者など、透析を必要とする患者が増えていることから、現在のところ売り手市場となっています。
また、高齢社会を反映して、在宅で行われる透析など、臨床工学技士がかかわる職場は、今後も増えていくと思われます。
また、就職先はほとんどが医療施設ですが、一部企業からの求人もあり、臨床工学技士の仕事は、工学と医学の両分野を熟知していることから、
医療機器メーカーなどの企業へ就職した人たちは、企業と病院とを中継ぎする技術営業的な仕事に就くことが多いようです。
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