注目を浴びてきた義肢装具士の技術・仕事の重要性
義肢装具士の日常の仕事は、患者さんに合わせた義肢や装具を製作することですが、一人ひとりがそれぞれに固有の身体的な特徴をもっていますし、疾患も違います。
まず義肢装具が必要な部位の型を取り、それに沿って製作の作業をしていくわけですが、ここが義肢装具士の技術が発揮できるところです。
製作過程はほとんどが手作業で行うので、神経を使います。
患者さんに適合する義肢や装具をつくるために実際に装着していただき、少しずつ調整を加えながら完成していくわけですが、患者さんに満足してもらえる義肢や装具が出来たときは最高の喜びです。
病院で働く義肢装具士はここで仕事が終わるわけではなく、義肢装具をつけてのリハビリテーションの場で、理学療法士や作業療法士の人たちと協力して、患者さんの社会復帰を目指すのです。
ますます要求される義肢装具士の技術
1998年冬の長野パラリンピックの報道で、義肢装具士の仕事は多くの人に知られるようになりました。
選手達の義手や義足の調整、またアイスレッジスケートやスキーの椅子部分の製作にも義肢装具士が携わり、日本選手の活躍をサポートしました。
世界の舞台で私たちの技術が役に立ったということは大きな誇りですが、それにも増して身体障害者の間にスポーツが盛んになったことがいちばんの喜びです。
21世紀はおそらく身体障害者の社会進出がより盛んになることでしょう。
それに伴ってより装着感のよい義肢装具の製作が要求されるようになります。
高齢社会の中で、お年寄りの身体の機能を助ける装具の開発も大きな課題となっていくことでしょう。
義肢装具もエレクトロニクス技術の導入により、精密でより快適なものが登場してきています。
義肢装具士の技術もそれにともなって向上させていかなければなりません。
義肢装具の仕事は、医師の処方によって発生する仕事ではありますが、他の医療資格に比べると独立性が強く、開業することも可能な資格です。
また、同じ人が二人といないように、義肢装具もその人固有の身体的特徴に合わせて製作するものですから、
大量生産ができるものではなく一つ一つに義肢装具士の技術とセンスを生かすことができます。一生をかけて追求するに足る仕事だと思います。
国家資格ですが、病院でも製作会社でもまだまだ人材は不足しています。
昔は身体障害者への偏見からか、義肢装具の仕事に対する理解も不足しがちでした。
しかし、バリアフリーの社会の確立が叫ばれ、老人医療の重要性がますます大きくなっていくに従って、これからは病院や義肢装具製作所だけではなく、福祉関係の施設などでも義肢装具士が活躍するようになるでしょう。
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